
次は、芯棒に合わせて、リングの規定サイズ通り、丸く成形していきます
。
そこでおっ、と目をひいたのは、木台の周囲を囲むこのくぼみたち。
様々な作業に対応するために溝が増え、制作を何度も繰り返すうちに、このようなへこみができたそうです。
これはまさに小池さんの指輪づくりの歴史そのもの。

サイズをあわせて一気に叩きます。叩くことを“かしめる”とも言うのだとか。
指輪づくりには、のんびり、という言葉は合いません。心を1点に集中して一気に、というのがぴったり。

ゴンゴン、という木槌の音から、ガンガン、というおたふくづちの音に変わりました。
これが十数万円のプラチナリングになる、ということを想像しては心配になるぐらい、結構ガツンガツンと叩いています。
「きっとお客様にしたら『そんなに殴らないで~』という感じでしょうね。でも殴るから金属の組織がつまってきゅっとした指輪になるんですよ」


たしかに。
音は激しくても、その叩き方には、まるで子どもの頭をなでてやるような優しさが感じられるのが不思議です。
やっとこで仕上げの微調整をして、ようやく指輪の原型ができました。

金属を流し込む誘導剤を塗布してから、溶接剤を流し込みます。
このロウづけで、どこがつなぎ目かがまったくわからなくなりました!
この時点で必要に応じてサイズ合わせ(試着)をします。