薬指にはめるのはどうして?

心臓に一番違い左手の薬指は二人を結ぶ愛への近道!

薬指にはめるのはどうして?

そもそも結婚指輪ってどうして左手の薬指なのかな、と思っている人、いませんか? ちゃんと意味があるのです。これを知れば指輪交換にも一層気持ちがこもるかも。

女性の魔力をふせぐ? ハートにつながる左手の薬指

左手は右手よりも心臓に近く、中でもとりわけ薬指が心臓につながっていると考えられてきました。心臓のなかに感情の中心があるとされ、これが愛に結びつくことから、左手に結婚指輪をはめる習慣が生まれたとも言われています。

また、こんな説もあります。
「男たちは女性の左手に結婚指輪をはめたが、これは女たちの魔力を封じ、女たちの心をつなぎとめておくためだった。男たちは、太古の昔から、女性の体内では心臓から左手の薬指にかけて一本の導管(すなわち血管)がまっすぐに走っていると信じていた。」(『神話・伝承辞典』ウォーカー)

もともとヨーロッパでは右が男性、左が女性をあらわすというのが通説になっていますが、魔力、というところに神秘的なものを感じますね。

誠実と貞節の誓いの証として ふさわしい

古代ローマ時代、指輪はさまざまな指にはめられていました。「元来指輪は1本の指だけ、すなわち薬指にはめるのが習慣であった。…その後人々はそれを人差し指にはめた。神々の像の場合にもそうであった。 次に人々は小指にも指輪をはめることを好んだ。ガリア諸属州やブリタニア諸島では中指を用いたということだ。」(『プリニウスの博物誌』)

その後、さまざまな混乱を経て、ようやく1614年、『ローマ典礼儀式書』によって、“結婚指輪は今後、左手にはめるべし」と定められました。誠実と貞節の証としてもっとも薬指がふさわしいとされたのです。

その頃のドイツでは、婚約指輪を左手薬指にはめ、結婚式のときにそれを右手にはめ直す、ということも行われていたようです。ちなみにヨーロッパでは、人差し指は「大胆」、中指は「分別」、薬指は「愛情」、小指は「傲慢」と、それぞれの指にも意味があるとされています。指輪をはめるときにちょっと意識してみてもいいですね。

重ねづけは“結婚指輪が内側、婚約指輪が外側”がキホン

昔から、“結婚指輪は内側、婚約指輪は外側”と決まっています。結婚指輪の方を正式なものとみなし、それを閉じ込めるという意味が含まれているとか。

参考文献:『指輪の文化史』浜本隆志著/白水社
『世界大百科事典』平凡社